作品の魅力
母を亡くし名家の鴻蔵家に引き取られた美冶は、いびられる覚悟をしていたが、義母のてると義姉のまりか・ありさは見た目に反して温かく美冶を迎え入れる。恐ろしい外見と優しい内面のギャップが軸となる、おつじによる漫画を原作としたコメディである。
あらすじ(ネタバレなし)
名家の庶子として生まれた美冶は、母と二人、質素ながら穏やかな暮らしを送っていた少女である。その母を亡くしたことをきっかけに、本家である鴻蔵家に引き取られることになった美冶は、義母や義姉から冷遇されるものと身構えていた。ところが待っていたのは、近寄りがたい見た目とは裏腹に温かく迎え入れてくれる義母のてる、そして気性の異なる義姉のまりかとありさであった。幼い頃からの重労働で培った怪力を持つ美冶は、鴻蔵家の人々に溺愛される毎日に戸惑いながらも、少しずつ新しい家族との暮らしに馴染んでいく。
見どころ・印象的なポイント
「お母様」ではなく「マミー」と呼ばせる義母
義母のてるは長身で鋭い眼光を放ち、その姿から周囲に恐れられている。しかし実際はお茶目で愛情深く、娘たちを温かい目で見守る人物である。美冶の実母を尊重して自分を「お母様」と呼ぶことを禁じ、「マミー」と呼ばせるという距離の取り方に、外見と内実の落差が端的に表れている。
対照的な義姉二人、まりかとありさ
長女のまりかは天真爛漫で勝気、考えるより先に体を動かすタイプで、短髪に大きなリボン、洋装を好む。次女のありさはクールで頭脳明晰、長髪に和装を好み、まりかにライバル心を抱いている。美冶にはそれぞれ自身の希望で「まり姉ちゃん」「あり姉」と呼ばせており、呼び名ひとつにも二人の対照が表れる。
溺愛される側に回る主人公
美冶は幼い頃から重労働をしていたため、見かけによらない怪力の持ち主である。鴻蔵家の人々から溺愛される状況には戸惑いと突っ込みを入れながらも、少しずつ受け入れていく。いびられる覚悟をしていた少女が好意を受け止める側に回っていく構図が、本作の基本形になっている。




